サビの発生によるお修理
みなさん、時計についた水気や汗を拭きとって使っていますか?
以前「時計の大敵「汗」について」というタイトルで記事を書きましたが、
やはり時計にとって水分はかなり「敵」となる存在なのです!👺
しかし、一言で「サビが発生します!気を付けて!」といっても
どこまで脅威になるのか中々イメージがつかめない方もいるかと思います🤔
そこで、今回は当店にお持ち込みいただいた時計修理の中で
「サビが発生していた時計」を、実際の写真を交えながら紹介していこうと思います。
–ネジ穴から侵入した水分-
まずはこちらの写真をご覧ください。
左が時計のムーヴメント(中身の機械)で、右が時計の機械を包んでいるケースです。
こちらの時計は裏蓋がネジで留まっているいるタイプの防水時計でした。
この写真では見づらいですが、写真右上に見えるリューズ(時刻合わせの際に回すツマミ)部分はサビはなく、
時計の周りや8つあるネジ穴の周りから茶色いサビが出ているのがわかります。
よく見ると内部の機械のネジも少し変色していますね…
防水タイプのお時計でも、ネジ穴から水分が侵入して、こんなことになってしまうのです!
水分が入ってしまっているお時計、よく見かけるのが3パターンくらいあり、
①リューズ部分からの浸水
②クロノグラフ等のボタンからの浸水
③ネジ穴からの浸水
元々の防水性能が低かったり、防水性能が高くてもリューズが緩まっていたり…etc
と、その理由は様々ですが、侵入ルートは主に上記の3パターンかと思います💦
ネジで留まっている時計って、一見しっかりしてそうで安心なのですが、
振動で緩んできてしまったりするものなので、防水性が強くても意外と油断できないんですよね!
更に共通しているのが「汗や水分が付いたまま置いておく」人がサビを作ってしまいがちです。
時計に水分が付着した場合はすぐに乾いた布などでふき取ったあとで保管してあげるのが吉ですね!
–分解掃除を経て-
では、そんなサビが出てしまった時計をどこまできれいにできるのか。
これも実際に写真を見ていただきます。
・・・
なんと!こんなにピカピカになりました🌈
しかし、すべての時計がこんなにきれいにサビが取れるわけではありません!
今回はサビの進行している部分が浅かったためココまできれいに取り除けました。
が、
サビが出たまま時間が経つと、ケースの金属の腐食が始まってケース自体が削れてしまい…🤔
そうなってしまったら防水機能は低下してしまいますし、最悪の場合ケースの交換が必要になることも…
そもそもネジがサビてしまうと、時計の裏ぶたが固着して開けることが困難になってしまい、
修理をすること自体が難しくなってしまいます!
水滴、汗を放置しておくと裏ブタネジが錆で固着し裏ブタを開けることが困難になり修理自体難しくなる
そうならない為にも、日ごろから時計はこまめに気にしてふいてあげると
お時計を長く清潔に使ってあげることができます。ぜひ試してみてください!
店舗スタッフより